「ダイヤのエース」から学ぶ野球の変化③
こんにちは、ユーコミュです。
今回は少年マガジン社に連載中の野球漫画「ダイヤのA」から学ぶ回の第三弾です。
物語を引用していくうちに、伝えたい事が山程あり、第二段でも収まりませんでした💦
御付き合い頂けますと幸いでございます。
今回は野球教育について学んでいきましょう。
近年、野球に関する新しい理論が次々と打ち出され、インターネット等の情報技術も発達したことから、メジャーリーグで広まり実績を残した理論が広く拡散される、といった事案もあります。
そんな中、野球指導に対する考え方も変化し、多様化しております。
今回は多様化する野球指導の考え方について、「ダイヤのA」のシーンを用いて一緒に考えていきましょう。
野球指導法の多様化
青道高校監督の片岡鉄心、同じく青道高校コーチの落合博光。
この2人の野球指導法は大きく異なり、度々対立がありました。
片岡監督は自分がお世話になった高校野球に恩返しをすべくプロのスカウトを断り母校の監督になった熱く義理堅い漢です。
選手一人一人と向き合う事を大事に、選手一人一人に課す「野球ノート」や、個別練習を回りベンチの選手にも個々の練習意識や改善個所を丁寧に指導する等、周囲の信頼や生徒からの尊敬を集めます。
落合コーチは夏の大会終了後、次期監督候補として24巻に登場します。
彼の指導法は、自分の見込んだ選手を少数精鋭で計画的に強化していくもので、大会もエースを育てるために夏の大会に焦点を絞り、「自分なら秋はエースと心中する」と作中で発言しています。
勿論、理論や特性を最大限に生かした勝利を優先するため、個人の意思は尊重されないこともあります。
ドライな分、変化球指導やウエイトトレーニング等の指導は的確かつ明快で、主人公やライバルの大きな飛躍に繋がりました。
秋大会中2人の指導の差がぶつかった場面は多々あり、28巻の沢村への提案から直接的な指導のぶつかり合いが始まります。
ここではどちらの理論が正しいとは論じません。
指導法に多様性が生まれ、学生が選ぶ選択肢が増えた、と捉えられます。
甲子園を目指す事に意味を持ち、勝利の為ならサイン盗みを行う、怪我を隠しチームの勝利のため投げる、といった勝利至上主義の考え方が強豪校の大半を占め、その後の選手生命が短命になる、もしくは燃え尽き症候群(別名:バーンアウトシンドローム)やドロップアウトというように今後の人生に大きく影響を与える事案に発展することも少なくありませんでした。
しかし、指導法が多様化することで、学生自身が選択の余地を与えられ、自らが望む指導で野球というスポーツに向き合える。
この風潮はとても良いように私は思います。
青道高校の他にも、短い練習時間を自ら考えて活かし文武両道を行い甲子園を目指す都立高、選手の個々の能力を最大限に引き上げるべく個別練習を多めにとる高校、機動力を重視し常に相手にプレッシャーをかけられるよう練習する高校、とこのマンガからは球児に今後の可能性を広げていくチャンスを与えてくれているように思います。
自ら考え選択していく時代に変化している今、高校野球がその一端を担える環境である事が伺えました。
全3回に亘(わた)るテーマでしたが、私が野球に間隔をあけ接し、体験し、多くの観戦もした事で、貴方にお伝えしたいと思う内容が次々と浮かんで参りました。
御付き合い頂き、ありがとうございました。
それではまた次回お会いしましょう。
第二シーズンも夏大会の佳境を迎え盛り上がっております。
この機会に是非!! ↓